歯の数と幸福感     November 2025

                                                   

アメリカでは絶対的に祝う日が11月の第4木曜日のサンクスギビングデー(感謝祭)です。家族や友人と集まり、昔的には収穫、そしてそれと共に日々の恵みに感謝を奉げる祝日となっています。もちろんターキー(七面鳥)を食べる日ともなっていて、これ日本人の方だとどうも口に合わないという方も多くおられるみたいですが、実際、本当に良く調理してあるものはとてもおいしいです。では、歯の話に繋げます。歯があって、そのためいろいろな食べ物を良く噛めて、また良く話す事も出来る事はとてもとてもありがたい事です。私たちは毎日いろいろなものを口に入れて食べて飲んで、またすごい力で噛んでいます。良く歯は保っていてくれるなと思います。従って、皆さん、本当に歯を大事にしてください。今回は2016年に日本で行われた調査を紹介し、その調査データからみえる歯の数と幸福感の関係について書きます。この調査のデータをもとにした論文は2つあり、一つは2024年、そしてもう一つは2022年に出されています。

2016年に日本では65歳以上のかた大体17万人にアンケート調査を行いました。この調査では残っている歯の数が何本あるか、またもし歯が無ければ、そこは入れ歯などで補強しているか、そして自分が幸福だと思っているか否かを問いました。これだいたい答えは予想できますが、歯が20本以上ある方たちの70%は自分は幸福だと答えました。ところが残っている歯の数が少なくなればなるほで、この%は下がりました。でも歯の数が少なくても入れ歯などで補強されている方はされていない方よりも幸福感の%は高かったのです。歯が0から9本までしかなくしかも入れ歯などしていなかった方たちは45.7%の方たちのみ幸福だと答え、でも歯が0から9本だけでも入れ歯などで補強されている方たちの61.5%は幸福だと答えたのです。そしてその間の歯の数の方たちの幸福感の%は簡単にこれらの数値の間にあったのです。当たり前のようですが、残っている歯の数が多いほど幸福感の%は高く、でも歯が無くなっていてもそこを入れ歯などで補強していれば幸福感はそんなに下がらないという結論がでました。これが2024年の論文の内容でした。

そして2022年の論文ではこの調査の中の違うデータを扱いました。一人暮らしの65歳以上の方が一人で食事をする割合を出しているのです。一人暮らしの高齢者の方の歯の数、そして入れ歯などで補強してあるか、という事と一人で食事をする割合を合わせてみたのです。一人暮らしであれば、一人で食事をとる事は多くて当たり前ですが、他の人と食べる事もあるはずです。その中で、歯が20本以上ある方が一人で食事をする割合は72.5%で、歯が0から9本しかなく、入れ歯などもしていない方たちは81.0%でした。もちろん、入れ歯などで補強している方は%がよくなり、でも簡単に歯が無ければないほどこの%は多いという結果でした。このデータの結果は歯が無い事で見た目を気にしたり、食べれるものの種類が限られている事を気にしたり、食べるのに時間がかかる事を気にしたりする事から人との交流を避けてしまうからではないかと考えられています。皆さんご存知かと思いますが、人間にとっては人との交流は健康であるためにはとても大事なのです。

もちろん、歯の数だけが健康のバロメターではないですし、幸福感というのはその方その方が感じるものであって、歯の数だけで決まるものではありません。でも、やはり歯が多くあり、そのため良く噛める事はとても健康に大事ですし幸福だと感じる事に繋がっていて当然です。歯を失くしてしまっても補強できるのでこれはしてください。普通に食べて話せている事はとてもありがたい事です、みなさん、歯を大事にして、また虫歯や歯槽膿漏も初期のうちに治してください。毎日歯磨きとフロスを良くし、そして歯医者での定期検診とクリーニングもしてください。

定期検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話下さい。

       

 

 

 

 
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