歯槽膿漏をやっつけるリンス June 2021

5月の中旬にCalifornia Dental Association のコンベンションがオンラインのみであり、その中のセミナーをいくつか視聴しました。私にとっては今は大部分のセミナーの内容は復習が多くなってきているのですが、たまに新しい良いインフォメーションを聞く事があり、また他の先生の目線から見たインフォメーションが新鮮に思う場合もあります。もちろん、進歩してきている事柄も常に読んだり聞いたりして学んでいます。

この中で今回、ある経験のある歯茎の治療専門の先生がする歯槽膿漏の治療のセミナーをみました。彼は歯槽膿漏の治療の際にポピドンヨードを治療の個所に塗ります。そして、患者さんには家で家庭用の洗濯などに使うブリーチ(漂白剤)を薄めて口内を濯がせています。このブリーチに関しては、えーー!と思われるかもしれませんが、殺菌力の大きさからして、両方とも理に適っています。ブリーチはとても薄めてもすごい殺菌力があります。また、ポビドンヨードは昔から病院などで、消毒、殺菌剤として効果があるので、よく使われています。あれ?前にニュースレターで今当医院で使っているioRinseはポビドンヨードよりも優れていると書いていたでしょうと思われる方がいるかもしれません。簡単にそうですと言えてしまうのですが、この記事、“洗口液とコロナウイルス November 2020” はよろしければホームページにも載せてあるので、読んでみて下さい。良いものは良いもので、理に適っているものは確かに理に適っています。従って、今回はこの2つの洗口液について書きます。

まずは、ioRinseについて書きます。このセミナーをされていた先生はポビドンヨードを歯と歯茎の間に塗る事を治療の際にしていて、これをした実例をいくつかスライドで見せていました。治療後3か月ぐらいの写真をみるととても歯茎の状態が良くなっていて、つまり、殺菌力がとても強い薬を使っているからなのです。

ポビドンヨード内の殺菌作用のある成分は分子状ヨウ素のみでこれは多くても5ppmまでしか入っていません。それに比べてioRinseには100ppm入っています。普通に10%ポビドンヨードというものにはヨウ素は30000ppm入っているのですが、その中の有効な成分の分子状ヨウ素は3ppmのみなのです。つまり、とても無駄があるのですが、それでも良い殺菌効果があるのです。しかも、この分子状ヨウ素では無いヨウ素が甲状腺に変に影響したり、また黄色くステインをつけたりするのです。

また、Clinicians Reportというどのメーカーとも関係なくいろいろな歯科治療剤をチェックする団体の4月のレポートには歯科治療の前に使うリンスでコロナウイルスに一番効き、唯一勧める事ができるものはioRinseと載っていました。これは過酸化水素やポビドンヨードなどよりもダントツにコロナウイルスをすばやく殺菌するというデータからなりたっています。つまり、殺菌力からして、このioRinseは歯槽膿漏のばい菌に対してもとても優れた効果があると考えられます。

前にも書きましたが、このリンスはオンラインで手に入りますが、私どものオフィスでは少し安く手に入ります。オンラインですと送料を含めて1リットルのボトルが$35.55なのが、当医院では$24.00でできます。従って、もし欲しいと思われましたら、お聞きいただければ、オフィスでお渡しします。このリンスは一回ごと30秒口を濯いでください。

そして、もうひとつの洗口液が洗濯用ブリーチを薄めて使うものです。もちろん、とても気を付けて使ってください。しかし、皆さんプールで使われているカルキ(塩素)をご存知だと思います。薄めて使えば安全性があるのです。洗濯用ブリーチにはこの塩素が少し違う形で入っています。殺菌力はとてもあり、ブリーチはばい菌が作りその中に住むべとべとしたバイオフィルムさえも壊します。Sodium Hypochlorite(次亜塩素酸ナトリウム)というものでアメリカではCloroxという名称が一番有名です。このセミナーの先生は口内で使うためには8.25% Cloroxであれば1teaspoon(だいたい5ml)、6% Cloroxであれば1.5teaspoon(だいたい7.5ml)を水8 oz(1 cup)(だいたい237ml) に入れてつまりとても薄めて使って下さいと言っていました。しかも使うのは1週間に2回のみという事です。一回は30秒です。つまり、すごく強い殺菌力があり、それだけで良いのです。

ブリーチはそのままにしておいても時間と共に少しずつ分解されていくものなので、この方法を使う場合は濯ぐその時に水で薄めて使ってください。もちろん、服などにつけないように気を付けてください。この方法を使うのであれば、これは使う方が責任をもって必ず薄めて使ってください。そして、試してみて、体に合わないと思われましたら、使わないで下さい。

両方とも歯槽膿漏対策としてベストに使うと考えると液体が歯と歯茎の間に多く入ってほしいわけで、という事はwater flosser(waterpik)に入れて使う事はとても良い方法と言えます。つまり歯と歯茎の間をめがけて洗口液を放出してするという事です。ただ、このセミナーの先生はそこまでできなくても、口を濯ぐだけでも効果があると言っていました。

何回も書いていますが、基本として、必ず物理的にバイフィルム(歯垢)を毎日取り除く事がベストな予防法です。ばい菌たちは必ず歯にくっついてくるからです。リンスを使っていればそれだけで良いとは思わないでください。しかし、殺菌力が多きい洗口液はとても役だちます。また、もうひとつこの先生が勧めていたものが歯間ブラシです。歯ブラシとフロスだけできれいにできない箇所があり得るからです。また、洗口液に歯間ブラシをつけてそして気になるところに液をつけるという事もできます。もちろん、毎日歯磨きとフロスを良くし、そして、歯医者での定期検診とクリーニングもしてください。検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話ください。

       

 

 

 

 
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