チーズとビタミンD March 2016

虫歯の予防のためにはいろいろ出来る事があります。もちろん基礎の毎日の歯磨きとフロスはとても大事です。本当に毎日良くして下さい。そしてそれと共にいくつか出来る事があります。その中で、妊婦の方にこれから生まれてくる赤ちゃんのためにお勧め出来る事が2つあります。1つはチーズを食べる事です。そしてもう1つはビタミンDを摂るという事です。えっ。そうなの。と、思われるかもしれませんが、今回はこの2つの事について書きます。

食物やビタミンなどを妊婦の方がどう摂っているとその方の子供の虫歯になる率に関係するかという研究がいくつかあります。この中で判明している事が2つあります。1つはチーズを良く食べていた妊婦の方の子供の虫歯の量はそうでない方よりも少なくなるという事、そしてもう1つはビタミンDを摂取していた妊婦の方の子供たちもそうしていなかった方よりも虫歯が少なくなるという事です。いろいろな研究で、ミルク、ヨーグルト、カルシウムなどではこういう結果は出ませんでした。従って、チーズとビタミンDの摂取は妊婦の方にお勧めするものになります。

これはなぜなのかと思われるかもしれませんが、実際は理由ははっきりと解られていません。しかし、解っている事はあります。まずチーズは妊婦の方だけでなく、誰にも役にたつ虫歯予防の食物です。チーズには歯に良いカルシウム、リン、そして歯にこれらの成分がくっつき硬くする事を助ける成分も含まれています。もちろんミルクにも同じ成分が入っていますが、液体なので、歯にまんべんなく付いてそのままになってしまう恐れがあります。そして、ミルク内にはラクトースという糖分が入っています。この糖分はチーズ内には少なくなっています。ラクトースは他の糖分ほど歯を虫歯になりやすくしないのですが、ずっと歯についていると虫歯につながり得ます。このため、母乳でも虫歯になる可能性はあります。2歳までには離乳をしていただきたい、また母乳をあげる回数も少なくしていき、夜にはあげないようにするという事を1歳から2歳ぐらいではしていただきたいと言う事はみな赤ちゃんの虫歯をふせぐためにはお勧めな事柄です。もちろん母乳はとても優れているので、赤ちゃんにあげて下さい。しかし、チーズは歯に良い食物で、このチーズのある程度の硬さも噛む事によって唾液の分泌を促進させ、歯の洗浄、また酸の中和にも良いものです。ヨーロッパ各地では食の終わりにチーズを食べる風習がありますが、これは虫歯予防にとても適しています。あれ、だけど妊婦の方がチーズを食べて虫歯の量を減らしても、生まれてくる赤ちゃんの虫歯の量はなんで減るのだろうと思われるかもしれません。これは虫歯のバイキンは生まれた後に赤ちゃんの口内に誰かから移されるもので、一番移す可能性が高いのはお母さんだからです。つまり、お母さんの口内に虫歯菌が少なければ、赤ちゃんの口内に移す可能性が少なくなります。虫歯予防を考えるとチーズは誰にもお勧めの食物です。

ではビタミンDは何をしているのでしょうか。やはり完全には解っていないのですが、解っている事はあります。ビタミンDは骨を作るのには必要なもので、このためには誰にも大事です。それと共に歯が出来上がっていく過程でカルシウムとリンと他の成分が歯の構造を作っていく時に助ける作用をもっています。つまり、胎児が歯のはじめのものを作る時にとても大切なものなのです。従って、良い丈夫な歯を作る事を助けていて、これが後に赤ちゃんが虫歯になりにくいようにしてくれています。研究データでは生後子供自身にビタミンDを摂らせているとその子が13歳ぐらいまでは虫歯を少なくする事に役立つと解っています。これはつまり永久歯が出来上がっていく過程でビタミンDが歯を丈夫なものにしていってくれているからと考えられます。歯が出来上がった地点からはビタミンDはあまり関係ないのですが、その後骨はずっと新しく出来ていくので、大人の方にもそのためにはビタミンDは欠かせません。

もちろんチーズをたくさん食べてビタミンDを毎日摂取していれば虫歯にならないのではありません。やはり基礎の歯磨きとフロスそして歯医者での検診、クリーニングを大事にしてください。虫歯、歯槽膿漏も早期発見、早期治療を本当にお勧めします。検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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