感謝と健康　November 2015

１１月、アメリカにはサンクスギビングデーがあります。アメリカでは普通に家族が集まり、皆で七面鳥を食べる日となっていますが、日本人の方からすれば、おもしろい風習、文化と感じられるかもしれません。もちろんこの日の原点はこの年の収穫を祝ってこの事を感謝する祝日です。感謝の気持ちはとても大切で、いろいろなデータが感謝の気持ちはその人の健康にとても良い事を示しています。そこで、今回は感謝と健康について書きます。あれ、歯と歯茎の健康に関係あるのと思われるかもしれませんが、心の健康と体の健康にはとても繋がりがあり、もちろん、体の健康と体の一部である歯と歯茎の健康もとても繋がっています。

感謝の気持ちというのは当たり前すぎて簡単な事と思われがちですが、実はとても 私たちの健康に関係しています。しかも社会的にも自分だけでなく、周りの人たちにも幸福感をあたえます。これはいろいろな研究データからわかっている事です。ある研究では、一週間に一度ありがたいと思う事柄を５つ日記に記入するグループと、その逆に一週間に一度その週に起こった嫌な事を５つ記入するグループ、そしてどちらもしないグループとに分け、１０週間後にその人たちのアンケートをとっています。この１０週間後のアンケートでは、ありがたい事を書いていたグループは嫌な事を書いていたグループよりも２５％余計に幸福感を感じていて、しかも身体の痛みや疲れなどもありがたい事を書いていたグループの人たちは他の２つのグループに比べてずいぶん少なく感じているという結果が出ています。しかも他の似た研究ではありがたい事を書いていたグループの周りの家族や知り合いさえも幸福感が高まったと示しています。また他の研究では慢性の病気を持っている人が毎日感謝する事柄を５つ日記に記入する事をしていると、症状が良くなると示しています。同じ事が他の研究ではうつ病にも効く事を示しています。このありがたいと思う事柄も何か大きな事柄で無く、ささいな事でも良いと解っています。

ではなぜ感謝の気持ちはそんなに心と体の健康に良いのでしょうか？はっきりとこうだからとは解っていませんが、感謝するという事はそうする事によってこの世の中に良い事がある、また良い人がいるという事を自分で自分に証明しています。私たちの頭脳は生物としては害のある事は避けないといけないので、嫌な事の方を良い事よりも鮮明に覚えさせようとします。それに対し感謝の気持ちはどんなにささいな事でも良い事のほう、また嫌な事でもその中で感謝できる事の方に考えをむかせます。もちろん、人は助け合って生きているので、他の人達への感謝の気持ちは社会的にも良い関係を作ります。

感謝の気持ちで体の健康について解っている事は、私達の免疫力を高め、血圧を下げ、痛みを少なくし、良く眠れるようにするという事です。しかも自分の健康管理さえも良くするようになるとも研究データが出しています。もちろん心の健康にも良く、感謝をいつもしている人はやさしくなるとさえもデータが出ています。従って、毎日３つ（５つでも良いです）本当にささいな事に対してでも良いですから、感謝の気持ちを日記に書く、また考えるだけでも大きな価値があります。

もちろん、こういう事は言うのは簡単ですが、するのは実際難しい時はあり、でもやはり簡単でもあるというものです。人生には良い事も悪い事もいろいろありますから、こんなに悪い事ばかり起きている時に感謝なんかできるかと思う事もあって当然です。でも簡単な事に対してこれはありがたいと思う事も出来ます。あるいろいろな研究データをまとめてそこから得た結論を書いた論文があります。これによると人の幸福感の５０％は遺伝、そして１０％はその人が置かれている状況、そして後の４０％はその人の考え、思想、行動に影響されるとまとめています。つまり私達が置かれている状況は１０％しか幸福感には影響力が無く、私達の考えや行動、つまり自分で出来る事が実際は４０％幸福感に繋がっているのです。つまりめちゃくちゃな状況の中でも幸福感は得られるわけで、従って、感謝するという自分で出来る事をする事はとても有意義なのです。

歯医者ですので、歯と歯茎の事に話を移しますが、体の健康に良い事は必ず歯と歯茎にも良いです。直接には体のいろいろな病気と歯槽膿漏はお互いに影響を及ぼしているので、体が健康であれば歯茎にもやはり良いのです。また、この感謝の気持ちは自分の体を大切にするようにするという事も解っていて、つまり歯も大事に手入れをする可能性が高まります。皆さん、感謝の気持ちを大事にし、もちろん、歯と歯茎のために歯磨きとフロスを毎日良くし、そして歯医者での定期的な検診とクリーニングもして下さい。そして、定期検診、クリーニング、治療のためにはお電話下さい。