糖分は歯茎に悪い   July 2015

私たちの体のいろいろな箇所は皆繋がっていて関係しています。従って、歯槽膿漏になってしまうとこの事は他のいろいろな病気とも関連して心血管疾患や糖尿病などを悪化させる可能性があります。歯槽膿漏は歯と歯茎の間にバイ菌が住みついてしまい、それに対応するために歯茎が炎症して起こります。この炎症が長く続くと歯茎と歯周骨が破壊され、歯の支えを失い、歯が抜けてしまいます。従って、歯槽膿漏の予防はとても大事です。そして、体が炎症を起こしやすい状態であると歯槽膿漏になりやすいわけです。そこで今回は体が炎症を起こしやすくする食物である糖分について書きます。

皆さんもご存知なように糖分は多くの人が摂取しすぎています。砂糖が入っているおかしはもちろんですが、それと共に気にしないといけないのが洗練された炭水化物です。 白米、白パン、パスタなどは食べると簡単に糖に分解されます。また、じゃがいもも同じです。皆、食べるとかんたんに腸から糖として血管に吸収され血糖値を急激に上げます。この急激に血糖値を上げてしまう事は体には良くありません。炎症物質を体はつくり、そしてさらにインスリンというものが血糖値を下げようとするのですが、このコントロールがうまくできないと血糖値が下がりすぎてしまい、もっと糖分を欲しくなります。また、体に脂肪としてためようともします。つまり、お腹がでてきてメタボになったり、糖尿病になったりという事につながります。このたまった脂肪も炎症を体が起こしやすくする事をします。もちろん、生物化学的にいろいろな事が起きているのですが、かんたんに言えてしまうのが、糖分の摂りすぎは炎症物質を体内にたくさんある状態にし、体のそこらじゅうで炎症を起こしやすくします。これは当然歯茎にも当てはまります。従って、糖分の摂取が多いと歯槽膿漏になりやすく、また、歯槽膿漏を治りにくくします。つまり、虫歯菌の餌になり、虫歯になりやすくするだけでなく、歯槽膿漏にもなりやすくするのです。

では、糖分の摂りすぎを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか? 単に食べなければ良いと言うのは簡単ですが、私たちの体は糖をエネルギー源として使い、また蓄積するように出来ています。多く摂りすぎても摂取量を自動的に止めるようには出来ていません。しかも近代社会では簡単に手に入ります。従って、常に気をつけている必要性があります。特に気にしていただきたいのがソーダとジュースです。飲み物に糖分が入っている場合、簡単に多く摂取してしまいます。果物を食べるのは良いがジュースは良くないと聞いた事があるかもしれませんが、これはジュースからは果物の繊維が除いてあるためお腹がいっぱいになった感じは無く、糖分をたくさん摂取してしまうからです。また、いろいろな加工された料理の中には糖分が隠れてたくさん入っている可能性があります。もちろん、ケチャップやサラダドレッシングなどにも多く入っています。しかし気にしていれば、摂取量を減らせます。また、野菜、果物、ナッツ、いろいろな肉類と食べられるものはたくさんあります。食事の際、水を飲むだけでも、食べすぎない様に助けてくれます。スポーツ選手であれば、エネルギー源として余計に炭水化物をとるべきですが、普通の人は気をつけて下さい。ただもちろん、運動は体の健康に良いのです。

人工甘味料についても書いておきます。人工甘味料を摂取した場合、体にとっては甘さといっしょに体に入ってくるはずの糖が来ないので、体がもっと食物を欲しがり、結果的に食べすぎてしまう可能性があります。また、私たちの腸内の菌にも影響を与えてしまい、体の健康に良くないというデータもあります。従って、人工甘味料で甘くしてあるお菓子は食べて良いのではありません。

歯茎の炎症について書いているので、もうひとつ付け加えておきます。タバコはとても炎症を止めないようにしてしまいます。従って、歯槽膿漏になってしまうと、治りにくく、また悪化しやすくしてしまいます。タバコは辞めるのがベストですが、吸っている方は気をつけて下さい。

もちろん歯槽膿漏も虫歯もバイ菌が歯について起こすものですから、歯の表面に毎日付いていくバイ菌を取り除くことがとても大事です。歯磨きとフロスを毎日良くして下さい。そして定期的に歯医者さんで歯のクリーニングをして下さい。歯と歯茎の検診、クリーニング、治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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