キシリトールは優れ者 July 2011

キシリトールが虫歯予防にとても役立っている事は前にも何回かこのニュースレターで書きましたが今回は少しそれに補足して書かせて頂きます。
皆さんもご存知の通り、口内と耳と鼻は喉を通じて皆繋がっています。鼓膜の内側の中耳は耳管(Eustachian Tube)を通して喉まで繋がっていて、鼻は鼻腔から副鼻腔を通して喉まで繋がっています。耳管がある事によって中耳内の気圧は外部の物と等しくなり、また、耳管から中耳内の分泌物は排出されます。そして耳管は普段は閉じているが必要に応じて開いてくれるようになっています。飛行機の昇降時に耳が詰まった感じがして音が聞こえなくなりますが、これは中耳内と外部の気圧が変わるから起こるので、あくびやガムを噛むことをするとそれが治るのはこの耳管のおかげです。中耳炎の原因は喉の方の感染が耳管を通して中耳に達して起こる事が最も多いと考えられています。また、10歳以下のお子さんは耳管が大人の細く長い物に比べまだ太く短いので中耳炎になり易い事もわかっています。そして、キシリトールガムは中耳炎の予防にとても役立っています。ある研究ではキシリトールガムを毎日噛んでいる子供はそうでない子供に比べ、50%中耳炎にならないという結果が出ています。これはキシリトールの殺菌作用からきていると考えられています。

また、副鼻腔炎の予防と治療にもキシリトールは使われています。キシリトール入り鼻内スプレーや液体を鼻から吸う事により副鼻腔のバクテリアを退治し除去する事が出来ます。アメリカでは主にXlear Nasal Spray/WashがThe Vitamin ShoppeやAmazon.comから購入できます。もちろん口内と副鼻腔は繋がっているので口内が清潔であることも副鼻腔炎の予防になります。

キシリトールは糖分の一種で、悪いバクテリアが糖分として摂取してしまい、しかもキシリトールは栄養素にはならず、バクテリアはそのため飢えて死んでしまいます。また、キシリトールからはバクテリアは酸をつくる事が出来ず、そのため虫歯予防にとても適しています。

ここで、キシリトールの口内摂取法のひとつを紹介します。キシリトールガムはとてもいい方法ですし、その他にキシリトール入りの飴やキャラメルという方法もあります。そして、もうひとつ直接砂糖状のキシリトールをそのまま使う方法があります。健康食品店に行くとキシリトールが砂糖状になって販売されています。この粉を小さじ1/4ぐらい口内に入れると溶けてくれて、そのまま1~2分口の中に入れておくという事が出来ます。そしてキシリトールが口内に入ったまま歯ブラシを使っても良いですし、このキシリトールははきだしても飲んでもかまいません。1日のうちにいつこれをしないといけないと言うのではなく、ただ回数が多いほど効き目があり、どういう方法でもキシリトール摂取は1日5回はベストと考えるのは良いと思います。虫歯になりやすい、虫歯が多いという方は是非キシリトールをどういう方法でも良いですから使う事をお勧めします。また、中耳炎や鼻腔炎の予防にもなるので、是非使って下さい。

定期的な歯科検診またクリーニング、そして歯や歯茎の早期治療も大事ですから、しようと思われましたらお電話下さい。

P.S. キシリトールはとても良いものですが、犬にとっては体に良く無いものなので、もし犬を飼っているのでしたらあげないで下さい。

 

 

 

 

 
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