副鼻腔炎と歯痛 November 2009


主にかぜ、インフルエンザ、アレルギーが原因で起こるとてもよくみられる病気のひとつが副鼻腔炎です。鼻の穴が鼻腔でそこから頭の中でいくつかの空洞につながっていてその空洞を副鼻腔(Sinus)と呼びます。この副鼻腔は目の上、鼻の奥などにもありますが、一番大きな空洞は鼻の左右と目の下から奥へと開いている上顎洞です。上顎ですからちょうど上の奥歯の上にあり、レントゲン写真では奥歯の根が上顎洞に触っているか中にある程度入っているかのように見えます。通常は副鼻腔の膜があり歯は直接つながってはいません。

しかし、この上顎洞が副鼻腔炎になってしまうと症状のひとつとして上の奥歯が痛む事があります。かぜなどのウィルス感染やアレルギーでは鼻がつまりまた鼻水が出るという症状を起こし、それに続いて副鼻腔の粘膜が細菌により感染してしまうと副鼻腔炎がおこります。鼻汁も膿になってしまい、また、慢性化して膿が溜まる様になってしまうと蓄膿症になります。そして周りを圧迫するので、症状は頭痛、目の奥や頬の痛み、そして上の奥歯の痛みなどになります。もちろん、歯が痛む場合は上顎洞の炎症の時で、そして奥歯と副鼻腔の位置、また副鼻腔炎の度合いに関係してきます。歯痛の原因が副鼻腔炎であれば副鼻腔炎を治す必要性があります。しかし、逆に歯の周りが非常に化膿していて、上顎胴の粘膜をやぶって膿と細菌が副鼻腔内に入ってしまい副鼻腔炎を起こしてしまう事もあります。歯の周りの化膿がとても大きい場合でしか起こり得ないので、まれではあるのですが、そうなる前に歯を治しておく事は賢明です。 

副鼻腔炎の治療はまず抗生剤を内服することですが、症状が重ければもちろん耳鼻咽喉科の先生(Ear,Nose,and Throat Specialist)に診ていただく事になります。しかし、自宅で簡単に出来る事もあります。塩水を鼻に注入し、つまり洗うという事だけでも副鼻腔の粘膜を清潔にし鼻汁(膿)を取り除く役目をし治るのを速めてくれます。また、湯気も副鼻腔の粘膜を湿らせ、症状をやわらげてくれます。湿度機を使ってもいいですし、お湯を沸かし、その上で頭にタオルをかぶって湯気を吸うという事もできます。

かぜやインフルエンザが流行っている時ですが、みなさん健康に気をつけ、やはり睡眠を良くとり、栄養も摂って下さい。もちろん歯と歯茎の健康も大事ですので、毎日の歯磨きとフロスも怠らないでください。

 

 

 

 

 
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