食事の際、歯の表面でおこっている事 February 2009


なぜ虫歯が出来るのかはだいたいの方はご存知だと思います。しかしよく考えるといつのまにか歯に穴を開け知らないうちにこの穴を大きくしていく虫歯は実際すごい現象でもあります。今回はこの虫歯の予防を考え、食事の際に歯の表面で何が起こっているかについて書かせていただきます。

虫歯はどのようにして出来るのかと考えていくと、まず歯の表面に虫歯菌がいて、そして食物(つまり餌)が口内に入るとこの菌が酸を出し、この酸が歯を溶かし虫歯を作るという事になります。そして一番虫歯菌にとって好物で特に酸を出すようにするのが糖分です。よって、食事の際虫歯菌がどれだけ歯の表面にいるか、糖分をどれだけ食べたか、また同時に食べたものや唾液がどれだけこの酸を中和してくれるかという事がみな虫歯になるかどうかに関係してきます。実際、歯は食ごとに表面が微量に溶ける現象を起こします。しかしその後、唾液によって酸が中和され、また歯の表面が固まる事もわかっています。おもしろい事にこの場合歯の表面にもっといろいろな成分が固まってくれて前よりも歯が硬くなる事、その逆に歯が弱くなってしまう事、または前と同じ状態に戻る事もあります。そしてこの歯が溶け、そしてその後唾液の成分がそれを修復する事を“再石灰化”と呼びます。1回の食事で歯が溶ける量はミクロの世界の事でそれ1回だけの事であれば気にする事ではありません。しかしこの酸が歯を溶かす事が多く起こりそして歯をそれごとに修復する唾液の作業がそれについていけなくなってしまうと歯は溶けたままでそれが積み重なっていくと虫歯になります。

よって虫歯予防のためには2つ大事なことがあります。

一つは糖分のとり方です。いろいろな食物といっしょに糖分を摂った場合、このいろいろな食物(野菜、肉、水など)が酸を中和する助けになります。よって糖分だけを摂るよりも口の中が酸性になりません。もちろん虫歯菌がどれだけ歯の表面にいるかも関係しています。また糖分を間食として何回にも分けて摂った場合、その都度歯が溶けてそれを修復しないといけなくなるので唾液の修復活動はついていけず虫歯になってしまう可能性は増します。ですから例えば普通の食事の際デザートとしてケーキを食べた場合と間食として同じケーキを食べた場合では間食をした場合の方が虫歯になりやすいのです。一番良くないのがだらだらと何回もお菓子を間食として食べる事です。2月はバレンタインデーがあり、この日はチョコレートが関係してきます。チョコレートも間食としてだらだらと食べる事には気をつけて下さい。また、糖分といっしょに酸性のものを飲んだり食べたりした場合、口内はもっと酸性になるので、ソーダやジュースは虫歯になりやすくするものと考えて飲んでください。

もうおわかりだと思いますが、もうひとつ大事なことは歯を毎日よく磨き、歯の表面から出来るだけ虫歯菌を取り除くことです。食後に歯を磨くべきと考えがちですが、もっと大事なのは食事の前に虫歯菌が歯の表面に付いていないようにすることなのでいつも書いていますが寝る前と起きた時には歯を磨いてください。寝ている間は唾液の分泌はなく、よってばいきんが一番繁殖する時なのでこの2回の歯磨きは本当におすすめします。

やはり基本的に、毎日2回は歯を磨き(フロスも1日1回はして下さい)、また食生活に気をつけて下さい。定期的な歯の診断やクリーニングのため、そして何かしら歯や歯茎に問題があった時にはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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