ブリーチング(歯の漂白) Winter 2004 - 2


アメリカでは歯が白いということが非常に大事にされています。よって歯医者さんでの歯のブリーチングは普通になっていますし、最寄りのスーパーマーケット等でもいろいろな製品が市販されています。確かに白い歯は笑顔を引き立て、魅力的でありますし、健康的にも見えます。また、日本でも一般化されだしているようです。そこで今回は歯を白くされたいと思われている方のためにブリーチングについて書かせていただきます。アメリカでは"宣伝はSteakじゃなくて、Sizzleだ"といわれていて、つまり宣伝は中身じゃなくて、うわべだというものなのですが、あまりにもブリーチングはアメリカでは宣伝されすぎているので、出来るだけSteakの方を記させていただきます。

ブリーチングの歴史と仕組み
ブリーチングはアメリカでは既に1877年には歯医者さんで行っており、今現代の自宅でする方法は1989年、約15年前から使用されています。今の時点ではブリーチングの研究もずいぶんされており歯のブリーチングの薬は確実に歯を白くし、また無謀な使用をしない限り安全だと考えられています。今は薬が少しずつ変えてあるものが沢山あるのですが、基本的には Hydrogen Peroxideという薬が歯の中の色素を分解し歯を白くしてくれていると考えられます。ですからアメリカでいわれる歯のブリーチングは歯の表面の汚れを取る、歯に色を塗るということではなく、歯そのものを白くするものです。そしてこのPeroxideをジェル状に粘着力があるものにして歯にある程度の間、付けておくと歯が白くなるという仕組みです。

ブリーチングの方法
では、ブリーチングをされたいと思われましたらどういう方法があるか? 基本的には市販されている物を利用する方法と歯科医を通してする方法があります。
歯医者さんを通してする方法は簡単にいうと2つあります。1つは個々の患者さんの歯型を取ってそれに合わせたトレイを作り、自宅でそのトレイにブリーチング・ジェルを入れて歯にはめ、夜寝ている間ずっと、または起きている間に何時間かを毎日大体1週間から3週間する方法です。もう1つは歯医者さんで、歯茎にジェルが付かないように歯茎に防御カバーをつけ、特に強いブリーチングジェルを歯に30分から1時間ぐらい付け一遍に白くする方法です。
そして市販されているブリーチングですが、それにも種類が色々あります。セロテープのような物にジェルがついてあるもの、それから特に粘着力があるジェルをそのまま歯に付けるもの、また歯医者さんで作るトレイに似たようなもので、自分で歯型に近い形のトレイを熱で温めて口の中に入れ歯型にある程度あわせて作ったトレイにジェルを入れて使うものなどがあります。

何を使うべきか?
1.自宅でするブリーチング
自宅でするブリーチングであると、歯医者さんで作った歯型に合わせたトレイにジェルを入れる方法が一番歯に万遍無くジェルが付いてくれるものなので市販のものに比べるとよりよく白くなります。またこのジェルは歯茎についてしまうと歯茎を傷める恐れがあるので、やはり個々の人の歯型にあったトレイで歯だけによく付くようにしてする歯医者さんでのブリーチングが一番安全だともいえます。
また歯医者さんを通じて行っているブリーチングは、もし問題が生じても歯医者さんが解決でき、また質問にも応対出来るというケアーの面でも違いが出てきます。ブリーチングのジェルの濃度も必要に応じて患者さんの為に替えてあげることが出来ますし、歯医者さんと相談する事でより能率よく安全にブリーチングが出来ます。
ブリーチングは虫歯があったり歯槽膿漏になっている場合には、お勧めできないものなので、歯医者さんを通じてであれば問題を解決してからブリーチングをする、ということが出来るので、その点でも安全といえます。ですから自宅でブリーチングをする場合であれば、歯医者さんでトレイを作ってする方法が市販のものよりも、安全性と能率性の上で良いといえます。

2.医院で行うブリーチング
それでは歯医者さんの医院でするブリーチングはどうでしょうか?前にも書きましたがこの方法は特別に強いPeroxideでいっぺんに歯を白くするというもので、歯医者さんにいる間が1時間から1時間半ぐらいなので、アメリカではLunch Time Bleaching 、Power Bleaching等と言われています。短縮時間で出来るので便利ではありますが他に何かしない限りその場で白くした以上には白く出来ません。逆にトレイ方法はすればするほど白くなるので個々の患者さんがしたいところまで出来るという利点があります。白くした後にどれだけ白さが長持ちするかというと、これはどの方法でも約6ヶ月から1年くらいなのですが徐々に白くしたトレイ方法のほうが白さを長持ちすると考えられています。またジェルさえあればこのトレイで患者さんが自分で黄ばんできた歯をタッチアップする事も簡単に出来ます。一度ブリーチングされた方であるとまた2週間する必要はなくトレイを1回か2回付けるだけで歯の色は元の白さに戻ります。よってトレイでするブリーチングのほうが自宅で自分でトレイを付けるという手間は掛かりますが医院でするよりも利点がずいぶんあるといえます。よって私は医院でする方法はどうしてもトレイでしたくない、又はすることが出来ない方や特別な日のために出来るだけすぐに白くしないといけない方などにお勧めします。出来るだけ早く白くしたいが自宅でする方の利点も取り入れたいという方であれば医院で行うブリーチングと歯医者さんで作ったトレイとの両方を利用して効果的なブリーチングを行う事も可能です。

ブリーチングをする前に知っておきたい事
ブリーチングをする場合には注意事項がいくつかあります。まず第一にブリーチングは歯そのものを白くするが人工の詰め物や差し歯などの色は変えないという事です。よって目立つ前歯に詰めものや差し歯がある場合、またこれからする必要性がある場合にはブリーチングを治療の一部として計画を立てて行うようにしてください。第二にブリーチングは確実に歯を白くはするのですが、どれだけ白くなる、またどれだけ早く白くなるというのはそれぞれ個人の歯の質や色合いによって違ってきますのではっきりとはわからないという事です。いろいろなアメリカの宣伝では"すごく白くなる"、"すぐ白くなる"と、とても強調していますが、これはSteakよりもSizzleを利用した宣伝法といえるでしょう。第三はブリーチングをした直後に歯が過敏になって冷たいものがしみる可能性もあるという事です。これはその時限りでブリーチングをやめればなくなるものなので大丈夫なものです。大体の方はしみるという事がないのですが、万が一そういう事が起こった場合でも対応策がいくつかあるのでこういう方は私共にお問い合わせください。

審美歯科という分野の中でブリーチングは誰でも一番簡単に出来るものです。そして患者さんの要望と歯の状態により、それ以外、またそれ以上のことをすることも可能です。歯の色でお悩みの方やブリーチングに興味のある方はお気軽に私共にご相談ください。

 

 

 

 

 
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